知っているようで意外と知らない「水」のことが分かる! 水大事典。「水とからだの関係」や「硬水と軟水の違い」など、水のいろいろが満載です。
監修:東京大学総括プロジェクト機構「水の知」(サントリー)総括寄付講座
飲料水にはさまざまな種類があります。たとえばスーパーやコンビニエンスストアに行けば、「ミネラルウォーター」「海洋深層水」など、多種多様な水を手に入れることができます。日本ミネラルウォーター協会によると、現在流通しているミネラルウォーターは約1000銘柄にものぼるということです。
日本では、農林水産省が「ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン」を制定し、「ミネラルウォーター類」を4つに分類しています。以下はガイドラインをわかりやすくするために簡略化したものです。
ミネラルウォーターの「ミネラル」成分とは何を指すのでしょうか。「ミネラル」は人の体に必要な5大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル)の1つで、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムなどのことです。健康の維持や体の組織を構成するのに重要な成分で、たとえば骨や歯などの組織を作ったり、心臓機能を調節したり、神経伝達に使われたりするので、ミネラルがなければ私たちの体は機能しなくなってしまいます。また、過度に摂取しても各組織の機能が正常に働かなくなることがあるので、適度な摂取を心がけることが大切です。
ミネラルウォーターには、こうした重要なミネラル分がイオン化して溶け込んでいるので、体にとって大切なミネラルを補うことができます。
【参考文献】
日本ミネラルウォーター協会
(http://www.minekyo.jp/index.htm)
早川光/著 『ミネラルウォーターガイドブック』 新潮社
井上正子/監修 『ミネラルウォーターBOOK』 新星出版社
河野友美/編 『新・食品辞典11 水・飲料』 真珠書院
辻村卓/監修 『ビタミン&ミネラルバイブル』 女子栄養大学出版部
牧野直子/著 『カンタンおいしいビタミン&ミネラル』 日本文芸社
香川芳子/監修 『五訂食品成分表2005』 女子栄養大学出版部
高橋裕 他/編 『水の百科事典』 丸善 1997