泡にこだわり抜いたプレミアム超達人店 「神泡コール」を通して、生産者の想いを届ける

株式会社MUGEN
代表取締役 内山正宏氏

中目黒にある炉端焼き居酒屋「なかめのてっぺん 本店」から、夜ごと漏れ聞こえる「神泡一丁!」の声――。
その正体は、お客さまが「ザ・プレミアム・モルツ」を注文した際、スタッフ全員で行うかけ声「神泡コール」です。
「なかめのてっぺん 本店」をはじめ、数々の飲食店を運営する株式会社MUGENの代表取締役・内山正宏さんに、「神泡コール」に込められた想いをうかがいました。

飲食店には、生産者の想いをお客さまに届ける役割がある

 2006年にオープンした「なかめのてっぺん 本店」は、私たちの創業の地であり、16店舗ある直営店の中の旗艦店です。オープンキッチンの中央に炉があって、日本全国のおいしいものを炭火で焼いてお出しする。おいしいものを、おいしいままに。余計な手は加えず、素材を活かした炉端焼きのお店です。お酒は日本各地の地酒をご用意していますが、ビールは創業以来、ずっと「ザ・プレミアム・モルツ」をお出ししています。

 目の前のお客さまに喜んでもらいたいと考えるのは飲食店なら普通のことですが、私たちはその先のことも考えています。このお店にきたら元気になって、明日の活力にしてもらったうえで、お客さまが帰る家庭や、翌日の職場や学校にも活力のバトンをつなげて行きたい。そんなイメージを大切にしています。「すべての人の『幸せの力』に!」。これはお店のコンセプトであり、企業理念でもあります。

 もうひとつ大切にしていることが、生産者の想いです。ボタンひとつでなんでも手に入る時代だからこそ、スタッフを連れて稲刈りに行ったり、漁師さんの船に乗せてもらったり、生産者の方々と交流させていただいています。その一環で、定期的にサントリーのビール工場にもおうかがいしています。工場長や醸造家の方々の想いを受け止めて、それを目の前のお客さまに届けることは、私たち飲食店の役割なんです。

生産者と接することで、泡への意識が自然と変化した

 サントリーのプレミアム超達人店に認定されるためには、いくつもの厳しいチェック項目があります。ただ、私たちは認定される前から、それらの項目を実践していました。ビールサーバーの毎日洗浄や適正なガス圧、静置冷却はもちろん、グラスの手洗いと自然乾燥もです。ビールサーバーを洗浄しなかったり、食器洗浄機を過信したりすると、ビールのクオリティが落ちることは前々から意識していました。

 泡に関しても同じですが、それらには理由があります。というのも、スタッフと一緒にサントリーのビール工場に行くと、工場の方が注ぐ「ザ・プレミアム・モルツ」の別次元のおいしさにみんな感動するんです。すると、スタッフが「この泡を目標にしよう!」「泡切りをしてシルクのような表面をつくろう」「だったらグラスは手洗いじゃないとダメだよね」と、自発的に意識が変わっていったのです。

 「ザ・プレミアム・モルツ」を注いでいるスタッフに対して、別のスタッフが「泡のバランスが悪いから作り直そう」「ちょっと泡の表面がきれいじゃないね、もう1回!」と指摘する。このお店では日常的な光景です。生産者の想いを知って高まったお店の士気が、気持ちを込めて注いだクリーミーな泡に表れる。もっと言うと、泡の品質がお店の業績の写し鏡になる。これは面白いなと思いました。

「神泡コール」をきっかけに、泡のすごさを伝えたい

 「神泡コール」を始めたのは、 2018年の春頃のことです。お客さまから「ザ・プレミアム・モルツ」のご注文をいただくと、スタッフ全員で「神泡一丁!」とコールします。「ザ・プレミアム・モルツ」の泡に注目していただけるなら、泡のすごさが伝わるならと、全店舗で実施することを決めました。

 「神泡コール」を始めた当初のお客さまのリアクションは、「神泡?生ビールじゃないの?」でした(笑)。ですが、「神泡一丁!」「神泡お待たせしました!」と続けていくうちに、お客さまから「神泡ってなんですか?」と質問がくるようになりました。すると、スタッフは「『ザ・プレミアム・モルツ』は泡にこだわりを持ってつくられていて、クリーミーな泡にビールのうまさが表れているんです!」と解説します。泡に込められた想いがお客さまに届くようになり、今では「神泡ください」と注文されるお客さまもいらっしゃいます。

 それから、「神泡コール」を始めたことによって、注ぐスタッフの意識もよりいっそう高まりました。「神泡」というからには、その名に恥じぬ泡を届けたい、ビール工場で飲んだ最高の「ザ・プレミアム・モルツ」に少しでも近づきたいと、泡へのこだわりが増していったのです。

 「神泡コール」を通して、泡に込められた生産者の想いを届ける。やっぱり、私たちのベースはそこなんです。これからも、ただ料理やお酒を提供するだけでなく、生産者の想いを伝え、お客さまに活力を与えられるお店でありたいですね。