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お知らせ

2024/10/28

【第46回サントリー地域文化賞】300年を超える伝統を次世代へと繋ぐ 「勝山左義長ばやし保存会」(福井県・勝山市)

福井県東北部に位置する勝山市で、2月最終の土日に開催される「勝山左義長まつり」。まつりの中心となる勝山左義長ばやしを支える「勝山左義長ばやし保存会」は、「おはやし講習会」などを通じてお囃子の担い手を地域の女性や子どもたちに広げるなど、次世代継承の牽引役となる意欲的な活動が高く評価され、今回「第46回サントリー地域文化賞」を受賞しました!


■「サントリー地域文化賞」とは?

※贈呈式の様子

サントリー文化財団が、全国各地で展開されている芸術、文学、伝統の保存・継承、衣食住での文化創出、環境美化、国際交流などの活動を通じて、地域の文化向上と活性化に貢献した団体、個人に、毎年贈呈している「サントリー地域文化賞」。1979年の創設以来、第46回の受賞者を加えると245件を顕彰しています。

■城下町の活気を現代に伝える「勝山左義長まつり」
2月最終の土日、300年以上の歴史を誇る「勝山左義長まつり」が開催されます。まつりの二日間、旧城下町にあたる中心市街地の通りには色とりどりの短冊や住民が制作した干支などにちなんだ作り物や絵行燈が飾られ、街は一気に活気づきます。

その中でも注目を集めるのは、二階建て高さ約6メートルの櫓(やぐら)で披露される「勝山左義長ばやし」です。赤い長襦袢姿の老若男女が櫓にあがり、三味線と唄、鉦(かね)、笛、太鼓によるお囃子を披露します。
中でも特徴的なのは三人による太鼓で、一人は基本の拍子を刻み、一人は太鼓に腰掛けて音を抑えます。もう一人は「浮き方(かた)」と言われ、おどけた仕草で踊るように打つのが印象的で、一曲の中で次々と交代し表情豊かな所作を繰り広げ、観客を魅了します。

■初心者も大歓迎!「おはやし講習会」や「体験会」で文化を繋ぐ
1950年に設立された「勝山左義長ばやし保存会」は、当初は一部のまつり関係者と当時町民から依頼されてお囃子を演奏していた芸妓たちのための団体でした。しかし芸妓が減少することでお囃子の担い手も不足し、保存会の存続も危ぶまれるようになりました。

1970年の大阪万博の際、保存会のとりまとめで各地区の住民や芸妓たちが一丸となってお囃子を披露し大好評を博しました。その後、地元でもお囃子を盛り上げたいという声が高まったことで、保存会はまつりで各地区の子どもたちが技を競う「子どもばやしコンクール」の運営を始めました。また、1983年からは、初心者が一から学べる「おはやし講習会」も開始。子どもの親を中心に興味を持った一般女性が三味線や笛を習って活躍できるようになり、お囃子活性化の原動力となりました。

現在の保存会のメンバーは、なんと約半数が高校生以下。地区を超えて約40人のお囃子好きの人々が集い、週一回の練習と地元小学校での指導、出張出演などを行っています。

近年は、まつりの行われる中心市街地は少子高齢化や人口減少で、お囃子の担い手の確保が難しい地区も出てきました。そこで保存会では、2023年から中心市街地から離れた地域の小・中・高生向けに、お囃子の楽しさを伝える「体験会」を開催。各地区の住民の理解を深め、地区を超えて広くまつりへの参加を呼びかけています。

今後も「勝山左義長ばやし保存会」は、各地区のお囃子継承のサポーターとして、また次世代継承の牽引役として、ますますの活躍が期待されています。

サントリー文化財団は、今後も「サントリー地域文化賞」等を通じ、日本の地域文化の向上に貢献していきます。

▼関連リンク
サントリー文化財団「地域文化賞」のサイト
第46回 サントリー地域文化賞決定(ニュースリリース)

タグ サントリー地域文化賞
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