【第45回サントリー地域文化賞】落語文化の発展に精力的に取り組む「若狭小浜ちりとて落語の会」(福井県・小浜市)
福井県の小浜市で、昔から身近な存在だった上方落語を、より地域に根付かせ、盛り上げようと活動する「若狭小浜ちりとて落語の会」。若狭(わかさ)地域の各地で寄席や落語会、子ども向け落語体験教室を開催するほか、16年間にわたって行われている全国女性落語大会を支え続けるなど、地域における落語文化の浸透に精力的に取り組む姿勢が高く評価され、今回「第45回サントリー地域文化賞」を受賞しました!
■「サントリー地域文化賞」とは?
公益財団法人サントリー文化財団が、全国各地で展開されている芸術、文学、伝統の保存継承、衣食住での文化創出、環境美化、国際交流などの活動を通じて、地域の文化向上と活性化に貢献した団体や個人を顕彰するサントリー地域文化賞」。今年も活動の継続性、独創性、発展性、地域への影響力の大きさなどを考慮し、東海北陸エリアでは「若狭小浜ちりとて落語の会」が受賞しました。
■落語を根付かせ、地域を盛り上げる「若狭小浜ちりとて落語の会」
福井県の南西部、若狭地域のほぼ中央に位置する小浜市は、近畿地方の風俗、習慣、言語などとつながりが深く、地域の住民にとっては昔から上方落語も身近な存在でした。2007年に「この地域に落語をもっと根付かせて、地域を盛り上げていきたい」という熱い想いを抱いた市民有志が「若狭小浜ちりとて落語の会」を立ち上げました。
■活動の歴史・内容
現在、小浜市内にある明治期に建てられた芝居小屋「旭座」で活動している「若狭小浜ちりとて落語の会」。寄席には、プロだけでなくアマチュアの落語家も高座に上がり、場内はいつも大きな笑いに包まれています。また、地域に根差した活動によって、市による「旭座」の移築復原の実現や、市と上方落語協会との連携協力協定締結につながりました。
さらに小・中学校、公民館やお寺など様々な施設で地域住民が気軽に参加できる落語会を開催しており、これまでに開いた寄席や落語会は300回を超えます。子ども向けの落語体験教室を開いたり、地元高校生にボランティアを募ったりするなど、次世代の落語ファンを増やすための活動にも力を入れています。
■全国各地からプロ・アマが集う大イベント!「ちりとてちん杯全国女性落語大会」
年間を通じて様々なイベントを開催している「若狭小浜ちりとて落語の会」ですが、なかでも目玉のイベントは「ちりとてちん杯全国女性落語大会」です。NHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」の放送をきっかけに開催され、2008年から16年間続いています。プロ・アマ問わずに全国各地から参加できる女性落語大会で、日本でも有数の規模を誇ります。
代表を務める西村氏は将来的に「小浜と言えば落語」といわれるようになるのが目標。その日が来るまで「旭座」を拠点に広く笑いを発信し続けたいと考えています。
これからもサントリーは、日本の地域文化を応援していきます。