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お知らせ

2014/10/17

【サントリー地域文化賞】住民が一体となって町家を再生!「八女福島 住まう文化のまちづくり」(福岡)が受賞!

これからも素敵な町家を再生していってください
9月26日、「第36回サントリー地域文化賞」贈呈式にて、福岡県八女市の伝統ある白壁の町家を独自のファンドシステムで再生し、暮らしに活用している「八女福島 住まう文化のまちづくり」が受賞しました!

八女福島の住まう文化のまちづくり がサントリー地域文化賞を受賞しました

公益財団法人サントリー文化財団が、地域文化の発展に貢献した個人や団体を顕彰する「サントリー地域文化賞」は、1979年に創設され、今年は第36回。30年以上にわたって、全国の地域文化活動の発展・向上をともに願い、活動を続けています。本年度も全国で5団体が受賞しました。

今回の受賞では、地域の文化遺産である"町家"を一軒でも多く残すための福岡県八女市の取組みがに注目が集まりました。

▼サントリー地域文化賞 「八女福島 住まう文化のまちづくり」紹介ムービー

■八女市福島地区の歴史ある町並み
風情ある町家の風景有明海に注ぐ矢部川が流れる八女市。古くから物流の要所として賑わい、商人の町として発展してきました。その中心部・福島地区には、現在でも白壁の町家などの伝統家屋が20軒以上あります。

しかし時代とともに交通の要所も変わり、近年は町にも空き家が目立つように・・・。そんな中、空き家になっていた町家の一棟が、台風の被害を受け取り壊されました。その光景に町の伝統風景の危機を感じた住民の皆さんは、貴重な文化遺産を一軒でも多く残す方法はないかと考え始めたそうです。

■様々な団体が"町家保存活動"に乗り出す
白壁の町家を後世に伝えていこうとはじまった福島地区の町家再生には、市内9団体、総勢約160人が参加しています。
八女の町家を守る団体でファンドを運営その団体のひとつが「NPO法人八女町並みデザイン研究会」。"職人の町"八女市の、建築士、工務店、大工や左官などの職人が中心になって結成しました。老朽化も目立つ町家の修繕を技術面でささえています。
八女の職人たちが町家の修復にのりだす!

土間の叩き締め

また、ワークショップや修理見学ツアーを通じて、地元の住民と一緒に楽しく町家改修・再生を行っています。
修理体験を通じて小学生にも町家を身近に感じてもらいます

地元小学生による土壁塗り体験授業

大人もワークショップで壁塗り

ベンガラ柿渋塗りワークショップ

また他にも、修復費用を捻出するためのファンドを運営する機構や、町全体のプランを考えるグループなど・・・幅広い世代が得意分野をいかして参画しています。

■独自のファンドシステムで町家を保存「八女文化遺産再生プロジェクト」
市の職員有志で作られた「NPO法人八女町家再生応援団」が中心となったプロジェクト。
町家の改修にかかる費用を、市民の出資でまかない、町屋への移住希望者に家賃として返済してもらう仕組みをつくりました。
この独自のファンドシステムは、先進的な取組みとして全国の自治体や町並み保存関係者たちの注目を集めています。

古い町並み保存の動きは全国にありますが、八女の町並み保存の大きな特長は、家の形だけではなく、誰かが住んで町家を守ろうという点。
昔から商店や作業場として使われていた町家は、その役目を活かしながら修理することがポイントなのですね。
生まれ変わった町家でひらくオシャレなギャラリー

八女福島白壁ギャラリー

このプロジェクトにより再生された町家では、八女福島の重要文化財である燈籠人形(からくり人形)の発信や、伝統工芸をはじめ八女の手仕事体験など、入居者も巻き込んでさまざまな企画を実施しています。また移住者の中にはカフェ・雑貨、ゲストハウスなど、町家を生かしたビジネスを始めている人も多く、町家を愛する住民が一体となり、福島地区に賑わいを呼んでいます。
オシャレなカフェも話題をよびます

町家を利用したカフェ「ao cafe」

1995年以来、修理が行われた町家は110棟に及びます。観光のためではなく、そこに住む"人"を中心に据えた町並み保存活動の結果、福島地区への移住者は、現在35世帯。町家にあこがれる入居希望者は後を絶たないのは住む人による、住む人のための保存活動だからこそなのですね。
今後も、100棟以上の改修を計画しているそうです。

■観光と暮らしが共存できるまちづくりを目指す
町家を主役にしたお祭りも
今後は、将来住民たちの子ども世代にも住み続けてもらえるように、観光も視野に入れたまちづくりに力を入れていきたいとのこと。特産品として八女茶以外にも新しい八女ブランドを開発したり、起業を考えている移住希望者への支援などを検討しているそうです。
また、デザイン研究会では町家の改修で培った伝統工法の継承と技術の向上のため、八女産の新しい町家をつくりたいという声もあるようで、無限大の可能性を秘めた未来の八女市の発展が楽しみですね。

これからもサントリーは地域文化の発展を応援していきます!


▼関連リンク
サントリー文化財団「地域文化賞」のサイト
第36回 サントリー地域文化賞決定(ニュースリリース)

 
 

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