函館市の「函館西部地区バル街」が、「第41回サントリー地域文化賞」を受賞しました!
北海道函館市で年に2回行われているイベント「函館西部地区バル街」が、「第41回サントリー地域文化賞」を受賞しました!
「サントリー地域文化賞」は、サントリー文化財団が、地域の文化向上と活性化に貢献した個人や団体に顕彰するものです。音楽、演劇、美術、歴史・伝統継承、国際交流、コミュニティ活動などを対象に毎年評価・顕彰を行い、第41回目となる今回は、函館市の「函館西部地区バル街」を合わせた5団体が受賞しました。
北海道からの受賞は、2015年の上川地域で行われている「『君の椅子』プロジェクト」以来4年ぶり。全国で開催されるバルイベントを日本で初めて開催し、見知らぬ市民同士が言葉を交わす「街角での社交」を創出し、市民が街の魅力を再発見することに貢献した点が高く評価され、今回の受賞となりました。
■「函館西部地区バル街」とは?
「函館西部地区バル街」とは、マップを見ながら街を巡り、参加店で事前に購入したチケットと引き換えにドリンクとおつまみを味わう、「食べ・飲み・歩き」を楽しむイベントで、毎年春と秋の年に2回行われています。
きっかけとなったのは、2004年に行われた「スペイン料理フォーラム」の前夜祭として行われたイベント。スペイン・バスク料理店主の深谷宏治さんが、バスク地方の旧市街で盛んなバル(立ち飲み居酒屋)巡りの文化を、函館の西部地区で再現することを発案。地域の人々に楽しみながら街への愛着を感じて欲しいとの想いをこめ、料理人仲間やこの街への熱い想いを共有する友人たちと実現させました。
■毎年恒例のイベントに
この「スペイン料理フォーラム」の前夜祭に参加した市民から「楽しかった!」「西部地区を見直すことになった」と継続を熱望する声が多く寄せられ、一夜限りのイベントが毎年恒例のイベントに発展しました。
「函館西部地区バル街」の舞台となる函館の旧市街の西部地区は、歴史的建造物が残る美しい街並みが観光客に人気のエリア。ですが市民にとっては、用がなければわざわざ足を運ぶことのない場所でした。それがこのイベントをきっかけに、市民が日ごろ訪れることの少ない西部地区に立ち寄り、マップを手に街をそぞろ歩くうちに、知らないもの同士でも会話がはずむ。そんな「街角での社交」の非日常感が楽しみとなっています。
15年間で参加店は25店から80店以上に、5枚つづりのチケットの販売数は400冊から5,000冊以上に増えました。一夜に4,000人以上の市民が西部地区に集う「函館西部地区バル街」に合わせて、市民ライブや着物の着付けなど、他の文化活動も生まれています。また、「函館西部地区バル街」の活動は全国から注目を集め、ノウハウを提供した結果、今では同様のイベントが日本中に広がっています。
次回は2019年9月1日に開催が予定されています。この受賞をきっかけに興味を持たれた方は、実際に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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▼関連リンク
・サントリー文化財団「地域文化賞」のサイト
・第41回 サントリー地域文化賞決定(ニュースリリース)
・函館西部地区バル ※外部サイトにリンクします。