【第44回サントリー地域文化賞】市民に親しまれる文化芸術活動の拠点「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」(香川県・丸亀市)
開館以来、子どもたちのためのアート教育に継続的に取り組み、地域に親しまれる文化芸術活動の拠点となっている「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」が、第44回サントリー地域文化賞を受賞しました。
■「サントリー地域文化賞」とは?
※2022年の贈呈式の様子
サントリー文化財団が、地域文化の発展に貢献した団体や個人を顕彰する「サントリー地域文化賞」。音楽、演劇、美術、歴史・伝統継承、国際交流、コミュニティ活動などを対象に毎年評価・顕彰を行い、1979年の創設以来、本年度の受賞者を加えると235件を顕彰、受賞者は全都道府県にわたっています。44回目となる今回は、丸亀市の「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」を合わせた5つの団体が受賞。香川県からの受賞は、2012年の高松市「イサム・ノグチ日本財団」以来、3例目となります。
■「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」
「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」は、丸亀市ゆかりの現代美術家・猪熊弦一郎の大きなサポートを得て、1991年に完成。「MIMOCA(ミモカ)」の愛称で市民に親しまれています。猪熊氏が希望した"子どもたちを大切にする美術館"の思いを受け継ぎ、「子どものためのアート教育」に注力。開館以来30年間で50万人を超える子どもたちが美術館を訪れています。ほぼ毎月欠かさずに開催する子ども向けの無料のワークショップは、全国でも珍しい取り組み。また、高校生以下または18歳未満を入場無料としたり、学校への出前講座を積極的に開催するなど、日常生活の中で子どもたちが気軽に現代美術とふれあう機会を提供し続けてきました。こちらは、開館時の1991年に行われた「猪熊先生をかこう!」ワークショップで猪熊氏が子どもたちに指導を行う様子です。
1997年には、美術館正面のゲートプラザで「子どもファッションショー」が行われました。
思い思いに張り巡らされているのは、おもちゃの鉄道レール。レールを使って壁や床に絵を描くワークショップの様子です。(2008年)
こちらは、2022年の工作ワークショップ。子どもたちが熱心に取り組む様子が伝わってきます。
長きにわたる取り組みが実を結び、今ではすっかり丸亀市民の日常に溶け込んでいる「ミモカ」。これからも地元住民の心を豊かにする場所であると同時に、地域を元気づける文化芸術拠点としての役割が大いに期待されています。
これからもサントリーは地域文化の発展を応援していきます!